天竜浜名湖鉄道

静岡といえば?浜名湖といえば?
ウナギ?みかん?お茶?
これら全部をもって、列車の旅をしてみる、というのもいいかもしれません!
天竜浜名湖鉄道(てんりゅうはまなこてつどう)は、東海道新幹線(とうかいどうしんかんせん)の停車駅である掛川(かけがわ)を起点とし、掛川~新所原(しんじょはら)間67.7キロメートルを結ぶ路線です。

新幹線を途中下車してウナギを食べるには(そんなことしないかな?)絶好のアクセスです。掛川を出発すると、つやつやと青黒く光る畝(うな)が、車窓から広がります。これは静岡名産の茶畑です。
5月2日ごろの八十八夜には、新茶を摘み取っている姿を車窓から眺めることができ、いよいよ旅情が高まること間違いなし!
列車は、掛川から原田(はらだ)、戸綿(とわた)、遠州森(えんしゅうもり)、天竜二俣(てんりゅうふたまた)から都田(みやこだ)へと走ります。その途中、天竜川(てんりゅうがわ)を渡ります。
竜のように蛇行するから天竜川、でもそれは上流のこと。河口近くになると、竜もすっかり大人になって?ゆったりと風格のある姿となって海へと注ぎます。
列車は、浜名湖を左手に望みながら新所原へと到着です。新所原駅に到着したら、その名も「駅のうなぎ屋」に是非、立ち寄ってください。アツアツの焼きたてのウナギを堪能できます!
実はここ、注文を受けてから焼くので(だからこそアツアツでおいしいのですが)、5分ほど待たなくてはなりません。「ウナギ丼」と「ウナギ弁当」があり、これから列車に乗る人は、お弁当をお勧め!ぼってりと肉厚のウナギがデン!とご飯の上に鎮座していらっしゃいます。

仙山線

東京上野から東北本線(とうほくほんせん)で、または東北新幹線(とうほくしんかんせん)で、仙台(せんだい)まで来たら、そのまま北へ行くのはちょっとやめて?途中下車してみませんか?
仙台駅で名物「味噌煮込み牛たんせいろ」を堪能し、仙台・山形を結ぶ快速列車、その名も「仙山線(せんやません)」で、松尾芭蕉の足取りをたどってみるのも、一考です。

途中下車といってもどこぞの山奥へ入っていくわけではなく、ほぼ1時間間隔で快速列車が運転されるうえ、各駅停車も多いことから、景色を楽しみながら仙台と山形を結ぶ便利な路線なのです。
この仙山線の沿線には、数々の名所旧跡があります。
仙台駅を出発すると、つぎが東照宮(とうしょうぐう)という駅です。仙台の東照宮は、仙台藩第2代藩主伊達忠宗が徳川家康を祀って1654年(承応3年)に建立したものです。

さらに路線を走ると、「愛子」という駅があります。この漢字、どう読むでしょう?愛子(あいこ)内親王殿下と同じ、「アイコ」・・・だったらよかった?のですが、実は「あやし」が正解。それでも、愛子様のご誕生で一躍有名となり、入場券の売上もアップしたそうです。

そしてさらに列車は進み、紅葉の名所、紅葉川渓谷(もみじがわけいこく)をぬけて、「山寺(やまでら)」という駅に着きます。終点の「羽前千歳(うぜんちとせ)」まではあと3駅、もうすぐです。
山寺から右手を見上げると、頭上に「立石寺(りっしゃくじ)」がそびえます。つまりこれが「山寺」です。ここで途中下車しない手はありません。奥院までの1000段ちょっとの階段を日ごろの運動不足解消のためにも頑張ってのぼってください。きっと上りきる頃には、仙台で食べた「味噌煮込みせいそ」もほどよく消化され、次のお弁当が食べたくなります!

ばんえつ物語号

東京上野から東北新幹線(とうほくしんかんせん)または東北本線(とうおくほんせん)で北へと来たら、そのまま青森めがけて北上するのもいいですが、ちょっと時間があれば、途中下車してみるのもいいものです。
たとえば、郡山(こおりやま)あたりはいかがでしょう?

郡山~新津(にいつ)間は、磐越西線(ばんせつさいせん)が結びます。
猪苗代湖(いなわしろこ)、磐梯山(ばんだいさん)など、沿線には数々の観光名所が広がります。充実した途中下車になること間違いなしです!
猪苗代湖は、全国第4位の面積をもつ湖です。海水浴ならぬ、「湖水浴」や釣りを楽しむ観光客や地元の人たちでシーズンはにぎわいます。

列車は、直通のものは残念ながら一本もありません。大きく二つに分かれ、前半が、郡山~会津若松(あいづわかまつ)間、後半が会津若松~新津(にいつ)間となります。

また、会津若松から新津を越えて、さらに新潟まで走るのが、「SLばんえつ物語号」です。運行距離は往復で200キロメートルを超えるという、SLとしては破格の長距離を元気に走ります。
運行は、4月~12月まで。土曜日曜はお休みです。
会津若松を出発して、塩川(しおかわ)、喜多方(きたかた)・・・ときて、
そろそろお腹が空いてきたら、日比谷駅で「とりめし」でもどうでしょう?
この駅弁は、「ばんえつ物語」号の運転を記念して復刻された駅弁です。

または喜多方で名物「喜多方ラーメン」もいいかも?
その他、ばんえつ物語号限定で、「山郡そば」の車内販売も行われます。
磐越西線、ばんえつ物語号、ともに、お腹一杯になりそうな路線です。

水郡線

「黄門弁当(こうもんべんとう)」「印篭弁当(いんろうべんとう)」、さらには「将軍弁当」まで登場しているのは、水戸~郡山(こおりやま)間を結ぶ「水郡線(すいごうせん)」です。全長147キロメートルの長い長~いローカル線です。起点は、徳川御三家のひとつ水戸藩で有名な「水戸」駅です。そこで先ほどの「黄門」「印篭」「将軍」弁当が登場したというわけです。
水郡線は、新幹線駅からはつながっていませんが、東北新幹線(とうほくしんかんせん)での郡山(こおりやま)から磐越西線(ばんえつさいせん)で1駅、東京方面へ向かう感じでいった「安積永盛(あさかながもり)」に水郡線はとまります。
水戸からの水郡線は安積永盛で終点です。そこからさらに東北へ向かう人は東北新幹線に乗り入れて郡山へと向かうわけです。

水戸を出発した水郡線は、上菅谷(かみすがや)で支線に分岐し、一方は常陸太田(ひたちおおた)、もう一方は、常陸大宮(ひたちおおみや)へと向かいます。
水戸といえば、おなじみの偕楽園です。そして常陸太田には、水戸黄門様の隠居所だったといわれる西山荘(せいざんそう)が、今も残っています。
一方、上菅谷から常陸大宮へ向かい、さらに行くと、「袋田(ふくろだ)」に出ます。「袋田の滝(ふくろだのたき)」で有名なところです。
袋田の滝は、久慈川の支流にある滝です。四季折々に素晴らしい景色を見せてくれますが、特に有名なのが、冬!滝全体が結氷した見事な氷の滝が私たちの前に姿を現します。
この氷の滝をみるためだけにでも、水郡線に乗る価値はあり!

長野新幹線

高崎~長野間117.4キロメートルを結ぶのが、長野新幹線(ながのしんかんせん)です。新幹線の開通は、どこか新しい時代の幕開けのようなウキウキした気持を伴います。その一方で、そこには姿を消していく路線も生まれざるを得ない場合も少なくありません。
たとえば、信濃本線(しなのほんせん)。着工当時は、東京~大阪を結ぶ中山道線(なかさんどう)ルートとしてスタートしたはずだったのが、東海道経由へとメインルートが変更し、中山道ルートこそは実現しなかったものの、その後信越本線として完成したのです。
しかし長野新幹線の開通で、横川~軽井沢間は廃止、軽井沢~篠ノ井(しののい)間は第3セクターへと転換されたのです。
この廃止された横川~軽井沢間は、通称「碓井線(うすいせん)」として親しまれていただけあった、その廃止は惜しまれました。
ここには、日本一の急こう配(1000分の66.7)があるのです。最初は、アプト式で、その後は、電磁水着ブレーキを装備した峠越え専用の電気機関車によって上り下りしていたというから、鉄道ファンなら一度は乗ってみたい列車のひとつになっていたはずだったのです。
アプトというのは、スイスの鉄道技師からとった名称で、通常のレールと車輪による方式(粘着方式)では、スリップしてしまいとても登れない急こう配に、ギザギザの歯のついたラックレールを敷設して、これに機関車の歯車をかませて登る方式を言います。
登山列車で有名なスイスでは一般的な方式です。

TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)

日本の新幹線と同様、世界には速さを売り物にする列車が多数走っています。そのなかでもフランスの「世界最高速の列車」、TGV(Train a Grande Vitesse トランアグランドヴィテス「高速列車」)は、その速さだけでなく、パリを拠点として放射状にのび、隣国にまでつながる、鉄道ファンあこがれの列車です。
なかでも北フランスの主要都市を結び、さらには「海」を超えて、イギリスのロンドンへとつながるTGVは、ヨーロッパの主要ラインとして期待されています。

ユーロトンネルをくぐってイギリス・ロンドンとフランス・パリを結ぶのは、大きく3つにわかれるTGV(TGVSud-Est (南東路線)、TGVAtlantique(大西洋線)、TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線))のうちで、最も新しい「TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)」です。
●TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)
最も新しいTGVです。パリのターミナル駅は、北駅です。
ヨーロッパのメイン路線となるのでは、と期待されている路線です。
リールなど北フランスの主要都市を結びます。
リールからわかれて、ベルギーのブリュッセルからアムステルダム、ケルン方面へと向かいます。
さらに、ユーロトンネルをくぐって英国のロンドンへ乗り入れる列車も営業を開始しました。

ただし、TGVに乗車するには、通常の料金に追加料金が必要です。またTGVは、全席予約制です。

TGVの魅力

人は速いものが好きなのでしょうか?
というより、「より速いものが好き」と言ったほうがいいかもしれませんね。何かがあり、「さらにその上をいく」ものを次々と追及していこうとする欲求に駆られるのかもしれません。
日本の新幹線もそうであったように、世界でも「もっと速く」「もっともっと速く」という衝動は相当なもので、その最たるものが、SNCF (フランス鉄道公社)によって運営される、「世界最高速の列車」、TGV(Train a Grande Vitesse トランアグランドヴィテス「高速列車」)です。フランスを、パリを中心に放射状にのびている主幹路線の中心です。TGVSud-Est (南東路線)、TGVAtlantique(大西洋線)、TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)と分かれ、いずれもパリを発着、経由します。

●TGVのもう一つの魅力
TGVの魅力は、速いというだけではありません。ここが日本の新幹線と大きく異なる点なのですが、TGVは、フランスの国内の主要都市を結び、さらには、隣国のスペインやスイスへと延びます。ベルギー、オランダへまでも通じることが期待されているのです。
「それは陸続きだから・・・」
確かにそうです。周りを海に囲まれた日本の新幹線を、ベルギーやオランダ、スペインなどと陸続きで国境を接するフランスのTGV路線と比較するのは、あまりにも新幹線にとって酷な話かもしれません。しかし!このTVG、実は、海を渡って(正確には「海を潜って?」)英国へとつながっている路線もあるのです:
TGVSud-Est (南東路線)は、スイスへとのびています。また、TGVAtlantique(大西洋線)は、スペイン国境へとつなぐ西の大動脈です。そして圧巻は、TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)です。この路線は、北フランスの主要都市(リールなど)を結ぶ路線ですが、これはさらに英国のロンドンへとつながっているのです。もちろん、フランスと英国の間は陸続きではありません!ユーロトンネルが両国を結び、そこを列車が「世界最高速度」でむすんでいるのです。

ヨーロッパ列車の旅

萩原朔太郎はその詩の一節にこんな言葉を残しています:

ふらんすへ行きたしと思へども
ふらんすはあまりに遠し

確かに!
萩原朔太郎の時代には、さぞかし遠かったと思う。
現在でさえ、日本からは、エールフランスやJAL、ANAがノンストップ便を飛ばしているとはいえ、夜遅く成田を飛び立ち、早朝にパリに着くというのは実に合理的に思えて、肉体的には(特に、齢を重ねた身には!)実にこたえます。ましてや、日本からフランス隣国、たとえば、モスクワ経由のほか、最近ではアジア、中東経由もさかんに飛んでいますが、そうなるとさらに時間はぐんぐん延びます!

フランスは、確かに遠い!のかもしれません。でも、どうせ遠いのならもっとその道中を楽しんでみてもいいかもしれません!(もちろん、たくさんの観光地をうまく時間をやりくりして駆け足でまわりたい、という人にはお勧めできませんが・・・。)

たとえば、列車でフランス入り!というのも乙かもしれません。
陸続きのヨーロッパならではの旅の仕方です。なかでもこれは極めつけといえるのは、イギリス・ロンドンから「列車」でフランスへ入るルートです。
しかも、ヨーロッパと島国イギリスを結ぶ「ユーロトンネル」を、日本の誇り、新幹線をも上回る、世界最高速度で走る、TGV(Train a Grande Vitesse トランアグランドヴィテス「高速列車」)で一気にくぐりぬけるのです。
鉄道ファンでなくとも、ぜひ、乗車してみた路線ではないかと思います。

TGVAtlantique(大西洋線)

日本の場合は、北から南へと細長くのびているという地形上の特徴から、新幹線をはじめとする鉄道主幹路線も、日本の北と南を、途中の主要都市を結んでうねうねと走っています。
一方、フランスが誇る「世界最高速度の列車」、TGV(Train a Grande Vitesse トランアグランドヴィテス「高速列車」)の3つの主な路線、TGVSud-Est (南東路線)、TGVAtlantique(大西洋線)、TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)は、フランスの首都パリを拠点として放射状にのびています。
なかでもTGVAtlantique(大西洋線)は、パリからリヨン、ボルドー方面へと行く際には非常に便利な路線です。

●TGVAtlantique(大西洋線)
パリ・モンパルナス駅を発着します。西の大動脈です。
ル・マンを経てナントからブルターニュの町へ、またトゥールから、ボルドー、トゥールーズ方面、さらにスペイン国境までつなぎます。
パリ・モンパルナス駅は、実にモダン。旅の出発点にはぴったりです。また、トゥールは、ロワール城めぐりの拠点となりますので、フランス観光のルートにこのTGVAtlantique(大西洋線)は無理なく組み込めそうです。
たとえば、お金は少々かかってもフランスでの貴重な滞在時間を有効に使いたい、という人には、こんな利用の仕方がお勧めです。
フランスの路線はパリを中心として放射状にのびているため、パリからどこか地方へ行くのは非常に便利なのですが、地方から地方へと行くのは本数も少なく、時間がかかります。そこで、実質的な距離は長くなりますが、地方からTGVでいったんパリを経由し、またTGVで別の地方へ向かうのです。

TGVSud-Est (南東路線)

日本が誇る高速列車が新幹線なら、フランスが世界に誇る「世界最高速の列車」は、TGV(Train a Grande Vitesse トランアグランドヴィテス「高速列車」)です。フランスの鉄道路線のほとんどがそうですが、SNCF (フランス鉄道公社)によって運営されています。TGVは、主にTGVSud-Est (南東路線)、TGVAtlantique(大西洋線)、TGVNord-Europe(北部・ヨーロッパ線)と分かれます。
なかでも老舗と言えるのが、パリ~リヨンをメインルートとする「TGVSud-Est (南東路線)」です。

●TGVSud-Est (南東路線)
パリのリヨン駅を発着とし、パリ~リヨンルートをメインとして、ブルゴーニュ、ローム・アルプ、プロヴァンス、コート・ダジュールの街を結びます。そしてスイスまでのびています。

フランスの列車の料金は、距離による運賃を基礎にして、それにTGV、EC(
ユーロシティ)、Rap(特急)に乗車する際には、追加料金が課せられます。ただしやっかいなのは、この追加料金が、列車・曜日・区間によって異なっているということです。
また、駅によっては、行き先別に切符の窓口がわけてあることもあるのです。
鉄道ファンならご存知の「ユーレイルパス」などがあると、こんなとき便利です。わずらわしい追加料金も不要。切符を買うのに長い行列に並ぶ必要もありません。言葉も不要!ヨーロッパを鉄道で旅しようというときにはぜひ、お勧めです。